今回は、植松努さんが書かれた『「どうせ無理」と思っている君へ〜本当の自信の増やしかた』という本から、私が共感した内容をお伝えします。
この本は子ども向けに書かれている本ではありますが
私たち大人の心にも響く内容になっています。
植松努さんとは
植松さんは、北海道にある植松電機という会社の代表取締役です。
この会社では、世界最高峰の実験施設を使って、日々、ロケットの開発が行われています。
ロケットの開発と聞くと、とても大きな会社をイメージしますが、
意外にもこの会社の社員数は20人。小さな町工場です。
そんな小さな町工場ですが、国内外から、多くの宇宙開発関係者が、視察に訪れています。
植松さんは、小さい頃から飛行機やロケットが大好きでした。
小さい頃から「ロケットを作る」という夢をもっていましたが、
周りの人たちに「お前には無理だ」と言われ、自信をなくしていました。
それでも、夢を諦めず
「どうせ無理」と言われても、「だったらこうしてみたら?」という気持ちを大切に
これまでロケットの開発を続けています。
また、自身の体験を踏まえ、
全国各地で講演やモデルロケット教室を通じて、年間10,000人以上の子ども達に、「どうせ無理」をはねかえし、夢をあきらめないことの大切さを伝える活動をしています。
子どもにも伝えたい言葉
「歩くことをあきらめる赤ちゃんはいない」
赤ちゃんは、どれだけ失敗しても、繰り返し繰り返し、
歩けるようになるまで、努力を続けます。
それはなぜか。
赤ちゃんは、「自分はできる」と思っているからです。
これが、私たちの本来の姿なのです。
みんな、生まれながらに自信をもっていて、できるようになりたいのです。
年を重ねるごとに、
「恥ずかしさ」から、挑戦できないことが多くなってきます。
しかし、それは本来の姿ではありません。
私たちは、全員
生まれながらに、自信をもっています。
「どうせ無理」なんて、思う必要がないのです。
「この世にダメな人間は存在しない」
学校という場では、「いい生徒」「ダメな生徒」と区別してしまう傾向がありますが、
それは間違っています。
なぜなら、「ダメかどうかを決める基準は存在しないから」です。
確かに、テストの点数で「良い」「悪い」を評価したり、
真面目に取り組む姿で「良い」「悪い」と判断したりすることはあります。
しかし、だからといって、
「いい生徒」「ダメな生徒」と区別することは間違っています。
学校の基準は、ごくごく一部でしかありません。
- どれだけ点数がとれるか。
- どれだけ先生の言うことを聞けるか。
私は常々、
教員が考える「いい生徒」とは、
教員にとって「都合のいい生徒」なのではないかと考えるようにしています。
それは、私自身がそう考えていたからです。
「自信と優越感は違う」
テストが終わると、生徒はそろって
「平均点は何点ですか?」と聞きます。
そして、「平均点以上を取ることができてよかったです。」
という感想を書きます。
はたして、これはよかったのでしょうか。
この本の中では、
誰かと比べて感じる喜びは、自信ではなく、優越感だと書かれています。
確かに優越感を感じることが、自信につながることもありますが、
その優越感は、非常に危ういものです。
なぜなら、「上には上がいる」からです。
私たちにも経験があると思いますが、
どれだけテストで高得点を取ったって、どれだけスポーツで優秀な成績を残したって
上には上がいます。
その優越感は、自分より上の人に出会った瞬間に、無くなってしまいます。
誰かと比べたり、何かの勝負に勝ったりして生まれるのは、自信ではなくて優越感なのです。
自信とは、自分の内側から湧き上がってくることで、誰かと比べる必要はありません。1人でいても輝き続け、何があってもなくならないものが自信です。
- 人に優しくできる心
- 粘り強く挑戦する姿
- 新しいことに挑戦する勇気
私たち教員は、子どものこういった姿を認め
自信をもたせる指導をしていきたいものです。
まとめ
この本を読んで、改めて
学校という場所の意義を考えるきっかけになりました。
- 今の指導は、本当に生徒のためになっているのだろうか。
- 生徒のやる気や自信を奪ってはいないだろうか。
- 間違った考え方を教えてはいないだろうか。
この本は子ども向けに書かれているだけあって、非常に読みやすい内容になっています。
まだまだ上手にまとめることができず、植松さんの思いを伝えきれていません。
気になった方は、ぜひ本書を読んでいただきたいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
これからも教員の豊かな生活のために、学んで行動していきます。