教員の仕事は、教室で生徒と直接関わる仕事が多いですが、
実は、職員室でデスクワークをしている時間も同じくらい多いですよね。
デスクワークをしていると、本当にたくさんの「書類」が発生します。
学校教育の場では、まだまだペーパーレスは浸透していません。
- 生徒から回収したプリント
- 保護者から回収したアンケート
- 他の教員の学級通信
- 会議の資料
- 研修会などの資料
- 関連団体からの依頼文
今回は、これらの書類をどう管理べきかについて、私自身の経験と実践をまとめます。
- デスクワークを効率的に終わらせたい。
- 机の上に書類が山積みになっている。
- 書類を探す時間を減らしたい。
- ペーパーレスに興味がある。
学校教育という特性上、ペーパーレス化には時間がかかるとは思いますが、
自分の工夫次第では、非常に多くの場面で、ペーパーレスに近い状態にできると思います。
探し物は年間150時間のムダ
デスクワークをしていると、誰もが必ず経験することがあります。
それは、
「あれ、あの資料どこいったっけ?」
と、必要な資料が見つからないことです。
以前、大手文房具メーカーのコクヨが調べた「仕事中に探し物をする時間」では、
平均的なビジネスマンは年間で150時間も、探し物に時間を費やしているそうです。
このデータは、ビジネスマンであって、教員のものではありません。
しかし、教員だってたくさんのデスクワークをしていますので、
それほど大きな違いがないと思われます。
ちなみに、
多くの都道府県が採用している「月の残業時間上限」は、45時間です。
比べてみると、探し物というムダな時間の多さにショックを受けます。
解決策はデジタルで保管すること
探し物の時間を減らす最高の方法は、書類を紙で保管しないことです。
紙が多いから、探し物が増えます。
だったら、紙を持たなければいいのです。
そのための方法が、「デジタルで保管する」です。
- 本当に必要なものがすぐ見つかる。
- 机がキレイになって気持ちいい。
- 「検索」をすることで、素早く探すことができる。
デジタルで保管する方法
スキャナーを使う
書類をデジタル化するための手段として、一番早いものはスキャナーを使うことです。
みなさんの職場にも、スキャナーがあるのではないでしょうか。
「スキャナーなんて無い!」という方は、一度コピー機を確認してみてください。
多くの職場にあるコピー機には、スキャン機能が搭載されています。
スキャンしたデータをUSBメモリ等を使ってパソコンに移動させたり、コピー機から直接データを保存したりすることができます。
写真を撮る
スキャナーがない、コピー機まで移動することが面倒臭いという方には
スマホで写真を撮る
という方法もあります。
最近は、書類のサイズに合わせて自動でトリミングしてくれる「スキャンアプリ」も多数あります。
撮った写真(データ)を、メールで送ったり、USBケーブルで接続したりすれば、簡単に学校のパソコンに保存できます。
大量の資料をスキャンする場合にはオススメできませんが、非常に便利です。
- Microsoft Office Lens
- Adobe Scan
そもそも印刷しない
デジタルで保管するためには、そもそも印刷しないことも有効です。
ペーパーレス化に向けて、これが一番大切かもしれません。
だって、その資料
だれかがデータ持っているんでしょ?
今、みなさんの机にある資料のほとんどが、パソコンで作られているはずです。
- 会議の資料
- 保護者への配布物
- 関係団体からの依頼文
これらは、職員に配布するにあたって、紙に印刷しています。
中には、メールのデータをわざわざ紙に印刷して、職員に配布しているところもあります。
「配布すること・保管すること」に関していえば、紙に印刷する必要が全くありません。
「検索」で資料を探す
デジタルで保管する最大のメリットは「検索」によって、欲しい資料をすぐに見つけることができることです。
ファイル名に詳しい情報を載せる
データを検索する際、検索対象になるものは、ほとんどが名前です。
私は、以下のように名前をつけて保存しています。
- 20211202 ○○中学校授業研究会 道徳 ○○先生.pdf
- 20211203 ▲▲についての依頼 市教委.pdf
このように、「日付」を確実に入力し、あとは必要そうなキーワードを並べておきます。
資料が必要な時は検索をしますので、キーワードが多い方が、検索しやすくなります。
ただし、多すぎると、検索結果が多くなりすぎてしまいます。
フォルダを分けすぎない
ファイルをフォルダに保存する際に、あまり細かくフォルダを分けると、どこを検索すればよいかわからなくなり、かえって探すことに時間がかかってしまいます。
おすすめは
担当する校務分掌1つに、フォルダ1つです。
フォルダの中に、またフォルダを作るなど
フォルダの数が増えると、保存する時も迷ってしまいます。
例えば、学級担任に関わる資料であれば、「学級担任」のフォルダに全て保存しておきます。
そうすることで、迷わずに検索することができます。
まとめ
今回は、探し物を減らすために、データを保存することについてまとめました。
- 探し物は、年間150時間のムダ
- デジタルで保管するメリット
- デジタルで保管する方法
- 検索で資料を探す方法
学校という場所は、生徒や保護者を相手にしている関係で、なかなかペーパーレスが進みません。
伝えたい内容は、紙に印刷して配る以外に方法がないからです。
また、「これまで通り」印刷して配布する
という風潮も、まだまだ強いと思います。
その結果、探し物に時間がかかることになっています。
しかし、自分でできることはあります。
まずは、今あなたの机に積まれている資料
ひとつでもスキャンして、紙を減らしてみませんか。
なお、書類をデータで保存・活用する場合は
デュアルディスプレイにすることを、オススメします。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
これから、豊かな教員生活を目指して、学んで行動していきます。