以前、三者懇談に関わる「見た目」の話を書かせていただきました。

今回は、話し方について、お伝えしたいと思います。
懇談の目的は2つ
まず、話す内容について考える前に、
三者懇談の目的を確認する必要があります。
私が考える三者懇談の目的は、以下の2つです。
- 生徒の様子や情報を保護者と共有する。
- 保護者と信頼関係を築く。
よく、「今日から、毎日1時間は家庭で学習する。」など
「これからの生活について、生徒と約束をする」と言う人もいますが
私は、あまり必要ないと思っています。
なぜなら、生徒が納得していないことが多いからです。
親と教員に挟まれれば、納得していなくても約束をせざるを得ません。
まれに、「先生とここで約束しなさい。」
と言われる保護者もいますので、そういう場合は、約束をします。
気をつけるべきポイント
さて、この記事では、
特に目的②の「保護者との信頼関係を築く」をテーマにしていきます。
正直に言うと、三者懇談は
生徒のためではなく、保護者のためだと思っています。
自分の価値観を押し付けない。
懇談の目的の1つが、保護者との情報共有です。
- テストの点数や授業態度
- 宿題などの提出物
- 係活動などの様子
- 家庭での学習状況
- 卒業後の進路希望
こういった話をし始めると、どうしても自分の意見を保護者に伝えることが多くなります。
そこで大切なことが、自分の価値観を押し付けないことです。
学校で当たり前だと思って指導していることが
保護者からすれば、当たり前でないこともあります。
基本的には、事実のみを伝え、保護者の反応を確かめましょう。
保護者が自分の意見に同意していそうなら、さらに話を続けてもよいですが
逆の場合は、それ以上話をしない方がいいでしょう。
特に、やってはいけないことは
相手を論破することです。
論破することは、相手を不快にさせる行為です。
どれだけ正論だとしても、相手を不快にさせたら、負けです。
伝えなくてはいけないことは、事実のみを伝えましょう。
保護者の同意なくして、こちらの希望や感情を伝えることは、相手を不快にさせます。
気持ちよく相手に話させる。
保護者の中には、たくさん話す方もいれば、あまり話をされない方もいます。
あまり話をされない方も含めて、自分の子どもの話をしたがらない方はいません。
ですから、相手が「気持ちよく話をさせる」ことが大切です。
褒めまくる
三者懇談では、とにかく褒めることが有効です。
なぜなら、自分の子どもを褒められて、悪い気をする人はいないからです。
正直、どんなお世辞でも構いません。
- 「がんばっています。きっと成果がでますよ。」
- 「○○してくれて、私は嬉しいです。」
- 「友達思いなところがありますよ。」
自分を下げる
相手に気持ちよく話をしてもらうためには、自分より相手を優位にさせることが有効です。
例えば、生徒の「ピアノ」の話になったとしましょう。
うちの子、ピアノのを7年も続けているのに
なかなか上達しないんですよ・・・。
そうなんですか?
ピアノって難しいですよね。
私もピアノ習っていたんですが、
なかなか上達しなかったです。
このように、自分の話をして終わっていては、相手は気持ちよく話をすることができません。
うちの子、ピアノを7年も続けているのに
なかなか上達しないんですよ・・・。
7年も続けているんですか?
すごいですね!
私は子どもの頃に習っていましたが
すぐに辞めてしまったので、
7年も続けていてすごいです。
どんな曲を練習しているんですか?
このように、相手と比べて、自分を下げるようにすることで
相手は気持ちよく話をすることができるわけです。
まとめ
さて、今回は三者懇談での話し方について
特に「保護者との信頼関係」をテーマにまとめました。
三者懇談は、保護者が気持ちよく帰れればOK
だと思います。
あまり固く考えずに、保護者が「懇談にきてよかった」と思ってもらえるように
話し方を工夫していくとよいと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも、豊かな教員生活を目指して、学んで行動していきます。